Florian's most newest Diary

ふろりあんの再最新日記

さよならセプテンバー(1)(2)(3)/オーサ・イェークストロム

いまいちすっきりしないお話。

死んでしまったメンヘラ少女ミリの記憶を引きずっているから、中身が空っぽ(と、当人はいう)コウジに惹かれたという説得力はいまいち。ミリの死を乗り越えるにはもう少しエピソードを積み重ねないと。ジャンヌの過去話も唐突で「お前、そんな理由で好きになったのか」と思わずいいたくなる。

期待が大きかったのもあるけど、期待には答えられなかったなぁ。

いきなり東京にやってきてイラストレーターを始めるという最後の展開も伏線がないのが気になる。絵さえ上手ければ(ここは、そういう描写がちゃんとある)仕事自体は出来ると思うけど過去の精算が精神的に済んでないとまた同じような精神状態になりそうな気がする。特に男女関係。

 

さよならセプテンバー 1

さよならセプテンバー 1

 
さよならセプテンバー 2

さよならセプテンバー 2

 
さよならセプテンバー 3

さよならセプテンバー 3

 

 いいとこ、いいとこ…。

メガネ不思議少女リリアンかわいい。

1巻110PまでR2Lで書いてたってのは凄い。よく現地の人読めたなぁ。たしかにそれ以降を見てみると登場人物が左利きになってる描写があるんだけど。とはいえ、「左上→右下」という禁忌に近い吹き出しを使ってるところが何ヶ所かあったのは残念。

日本語化は徹底してる。効果音やオノマトペは繊細な日本語書き文字になってるし、背景にちょっとだけ映る意味のある言葉は綺麗に直されてる。気になったのは3巻の「原作の返却」くらいかな。「原稿の返却」ですね。

最後のコピーライト表示からアクサン(なのかな、サーカムフレックスなのかな。スウェーデン語よくわからない)が綺麗さっぱり消えてしまって7bit-ASCIIな名前になってるのは、これでいいのかな? アレで「オーサ」と読むのは難しいと思うんだけど。