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ふろりあんの再最新日記

BTRON2カーネル標準ハンドブック/坂村健

序文だけ出先で読めた。

要約するとこんな感じ。

  • TAD(Tron Application Databus:ドキュメント本体)はBTRON1と共通
  • HMI(Human Machine Interface:見かけと操作)はBTRON1と共通
  • カーネルの内部実装方法だけBTRON1とBTRON2で異なる
  • MCUBEがBTRON2の実装例である

え? MCUBE(パーソナルメディアのGMicroを使ったワークステーション)ってBTRON3じゃなかったの? というか、TADが共通だと実身ID(16bit)の飽和問題を結局解決しないんじゃ? TAD内に仮身が置かれたときには実身IDを使って参照するんじゃなかったっけ?

きちんと読まないとダメだな、こりゃ。

(追記)

ざっと調べてみた結果はこんな感じ。

  • MCUBEは市販されてない。試作機が若干出回ってる
  • MCUBE試作機のOSはBTRON3(「3B Kernel for MCUBE」らしい)

やっぱりBTRON2じゃなかった。BTRON3とBTRON2はTADとHMIで互換性があるらしい(BTRON1とも)ので、「BTRON1プログラミング標準ハンドブック」を参照するのがいいっぽい。

この本、売ってるのかな? ついでに買っちゃいたいんだけど。……って、Amazonに在庫があるにはあったけどえらく高い(約2万円)。

厚さ5cmだから、控えめに言っても結構鈍器。でも、TADの構造を知るにはこっちの本の方がいいのかも。「BTRON2カーネル標準ハンドブック」は周辺殻までしか載って無いっぽいので、ユーザーが直接触る外殻についてはBTRON1の資料を参照した方がいいっぽい。実身・仮身マネージャは外殻扱いみたいなので、もしかしたらパーソナルメディアが昔配っていた1B/Vのプログラミングマニュアルと同じ物かも。

OSが扱う各種ハードウェアリソースはBTRON2では全て実身として提供するらしい。プロセス間通信まで実身経由だとは思わなかった。

あと、面白いのがTRONチップではCISCの命令セット以外に、チップ内にカーネルを持って直接実行させる構想があったらしい。ガーベジコレクトとかどうするつもりだったんだろ?