作家をやってる夢を見た
大学時代の友人は少女小説の作家だった。本人が少女なんじゃなく、書いている読書が少女向き。月3本も抱えててんやわんやだった。
「だーっ。こんなもの書きたくない!」
「何なら書きたいの?」
「もっと地味なハードSFとか」
「書いていいんなら私が書きたいわい」
あまりの進捗(と、出来の悪さ(^^;))に、見るに見かねた友人の妹が提案する。
「Florianさんも作家でしょ。お兄ちゃんの代わりに書いて」
「代わりにって、芸風違って大丈夫なの…?」
「女の子向けに書くんならどうせ書くもの一緒だから。お兄ちゃんよりはマシだと思う。お兄ちゃんはとにかく遅くて」
「どれどれ…」
見てみると書いているのは中編小説3本。小学生向け「ちゃお」ノベルズ、中高生向け「花とゆめ」ノベルス、やっぱり(少しマニアな)中高生向け「ララ」ノベルス。全部月刊。
目先とキャラクターこそ違うもののプロットの傾向はたしかにほぼ同じ。途中から引き継ぐために書き始めたけど、ワープロ上での清書は友人の妹が行うので私がやるのはほんとにページを埋める作業だけ。
無事今月分を送って編集部から気付の手紙が届く。この手紙は先月分(つまり友人が書いた文)への感想。
「ちゃおが一番年齢層低いんだっけ」
「ちゃおは後回しにしたほういいよ」
「一番若いんでしょ」
「若いって、残酷だよね」
「最初に読むのはどれがいい?」
「花とゆめ。一番読者が馬鹿でいい。次にララかな」
「ふーん、じゃ、手紙出して」
「はーい」
「ところでこのゴーストライター代、どれくらいもらえるの?」
「編集部から直接横しするよ」
「はい、手紙持ってきたわよ」
…といった所で目が覚めた。
手紙の内容はわからずじまい。でも、締め切りに追われて3本の小説を書きなぐるのはなかなか楽しい経験だった。
…と、いうような夢だった。少女小説家に知り合いはいないし、ましてや歳の離れた妹がいる人なんかいない。完全に創作の設定です。
なんでこんな小説の夢見たのかな? 少女小説書きたいのかな?