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ふろりあんの再最新日記

Drag on Dragoonの音楽を褒めちぎる

ちなみに担当は佐野電磁さんと相原隆之さん。

音楽の要素として音程やリズムがあるのは当然のものとして、音程やリズムをもう一段上から見るとどうなるかという実験が行われているのがこの作品です。サンプリングされたフレーズは既存のクラシックの曲の一部分だけ。これ単体でメロディーになることはあまりありません。

ただ、元のフレーズの持っていた印象がそのまま使われているわけではなく、ループ状に展開されることでフレーズの意味合いが変わってくるのが面白いです。小さな破片を組み合わせて作ったモザイクが離れてみると別の絵が浮かび上がってくるような感じ。その上で、元素材の持っている情念みたいなものがほのかに漂ってきます、

ゲーム自体は狂気に満ち満ちたものだったのですが、狂気が音楽でもトランスの形で表現されてるのも面白いです。盛り上がりとかを音楽構成的に作るよりもとにかくループで押し通すという。本来の意味でのトランス(瞑想)音楽。ゲームに合わせて作ったものなので音楽単体では意味が薄いという作者たちの言葉ですが、なかなかどうしてこれを上回るクラシックを主体にした現代音楽はないと思います。

今なら再版されてるし2枚ともおすすめ。1枚目の方が若干聞きやすいですが、狂気にあふれた2枚目の方が面白いです。すごいエンディングソング「尽きる」と環境音エンディング(また、ゲームが偉い理不尽)も入ってますし。