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ふろりあんの再最新日記

谷山浩子がCubaseを使って感じたこと

Cubaseといえば定番のDAWソフトなのですが、希代のメロディメーカーである谷山浩子がこんなことを言ってます。

谷山:DTMで作ると、いろんなものを入れたくなるんです。そうすると、弾き語りでできなくなる。たとえば、イントロのフレーズも含めて曲、ということに なっているので。世の中的には、だいぶ前からそうなってますよね。つまり、歌のないところのフレーズも含めて曲になっているという、その現象が私にも起き てしまって。私はピアノの弾き語りでソロ・ライブをけっこうやるので、これはまずいなと。

──どうしましょう。

谷山:どうしたらいいですかね(笑)。でもそこで、あらためて、90年代以降コンピューターで曲を作る人が増えて、曲からメロディが消えてきている感じと いうのがわかりました。サウンドを組み立てて、リズムとコードを決めて、それを流しながら曲を作って行くと、やっぱりメロディが弱くなるんですよ。

やはり希代のメロディメーカーである田中公平もこんなことを言っています。

それにともなって、BGMは、今までの素敵なメロディー重視の楽曲から
リズム重視へと変わりました。


今では、映画の印象的なメロディーのインストの楽曲など
ほとんど皆無、と言っても良い状況です。

今日ベルギービールウィークエンドに行く途中でメガドラ版「ESWAT」(アーケード版とはまた違う音楽が当てられている)を聞いてまた希代のメロディメーカーであるDolphinさんがタイトルバックやエンディングのような判りやすいところでだけそのメロディーを発揮してBGMに関してはコードだけを弾くという手法を使っていて、なるほどこの事かと納得がいきました。

 

私はDTMを使い始めてもメロディーを重視した打ち込みばかりをしてきたのでDAWで曲作りが変わってしまった谷山浩子さんほど印象は深くなかったのですが、DTMに慣れるとメロディーが浅くなるということは何となく判ります。

私が谷山浩子さんほどピアノに思い入れてない(弾いていた時代は長いのに)という事情はありますが、DTMの影響が音楽業界に及ぼしたものは何となく感じ取れるのでした。