ミュージカル「アルジャーノンに花束を」
盤石の「原作読んでない」感。出演者がじゃなくて客が。若い女性のお客さんが多くてSFマニアが喜んで見に行く感じじゃなかった。
「あのフード被ってたダンサーって何?」
いや、それがアルジャーノンでんがな。作内で死んじゃったあともずっと舞台に出てたけどな。
演出も音楽も良かった。ドラムとピアノは打ち込みっぽかったけど、カラオケじゃなくてヴァイオリンとチェロは生でやってた。
浦井健治のチャーリィ・ゴードンは初っぱなの白痴の演技が非常に印象的だったので終盤うまく響いてた。終盤でキニアン先生を「アリス」と呼びかけるところとかとても良かった。
そのものずばりの「アルジャーノンに花束を」という曲がクライマックス近くでかかっていたので、最後の「ついしん」以外にもタイトルの理由がわかる作りは親切かもしれない。エンディングでキャストが花束を持ち寄って裏庭(を模した階段)に捧げるシーンで客がだいぶすすり泣いてたところを見る限りでは。
面白かった。
(ついしん)
キニアン先生が「プール代数」と言っていたのは惜しかった。稽古の間、誰も間違いを指摘できなかったんだろうな。普段使わないもん、ブール代数。離散数学では基礎理論だとしても。ちょっとでもコンピュータ触るとあちこちに顔を出すんだけど。